名古屋シィメイルコラム ニューハーフとして生きたいあなたに
ニューハーフヘルス「名古屋シィメイル」のママ、名古屋薫さんによるコラム。
ニューハーフ業界でご意見番的存在の薫ママからの暖かくときに厳しいメッセージ、頑張るあなたのハートに響くハズ…
掲載日:2010/09/01
見なければいい~ネットとのつきあい方
この原稿を執筆するちょっと前に、芸能リポーターの「梨本勝」さんが亡くなられました。ご冥福をお祈りいたします。梨本勝さんと言えば、芸能リポーターという職業の先駆けとなり、リポーター業を30年以上もやっていらっしゃったとのこと。プライベートをスッパ抜かれた芸能人も多いことでしょう。この梨本さんが芸能リポーターを始めた頃は、まだインターネットのようなものは生まれておらず、世の中は情報を発信する側とその情報を受け取る側とにはっきりと分かれておりました。その後インターネットが発達するにつれ、ホームページや掲示板、ブログやツイッターなどが普及してまいりますと、誰でもが世界中に情報を発信することが出来るようになり、情報を発信する側と受け取る側との境界線はほとんど無くなったのでございます。今回は、そんなインターネットとのつき合い方に関しまして、いろいろお話しするのでございます。
最近は、誰でも情報を発信できるようになったと申しました。ひと昔前には、情報を発信しようと思えば、書籍を出版したり、テレビやラジオの番組に出演するといったことに限られておりました。ですから、当時の情報発信というのは、非常に多くのエネルギーと思い切りの必要な作業でございました。それが今では、携帯電話ひとつで簡単に出来てしまうのでございます。さぁ、ここで重要なポイントがひとつございます。書籍、雑誌、テレビやラジオといったものの情報には、「情報の重み」というものがございます。そりゃそうでございます。わざわざお金や手間暇をかけて発信するのでございますから、その面倒さに見合った目的や意図が、必ず存在するのでございます。また、後々まで記録が残るということもあり、情報の真偽に関しては多少なりともチェックが入りますし、もし間違いがあれば、それなりの訂正や謝罪が行われることが多いものでございます。
一方、インターネット上に流れる情報の真偽は、まったくもって玉石混淆。きちんと検証の行われた信頼できるページもあれば、全く無責任にデタラメが書かれているページもございます。にも関わらず、インターネット上の各ページは、どれも同じように確からしく見えてしまう。ここにインターネットの大きな落とし穴があるのでございます。情報が活字(この場合は手書きではない文字という意味)で書かれておりますと、ついつい出版物と同じくらいに“確からしい”と錯覚を起こしがちでございます。しかし、インターネットでは「信じる」「信じない」は全くの自己責任。「まず疑ってかかるという姿勢」、これがインターネットでは必須でございます(この文章にもそれが当てはまってしまうというジレンマを感じながら、ワタクシ、ジリジリと書き進めております)。
さて、みなさま方の身近なネットの道具と言えば、「メール」でございましょう。お友達どうしのメールもあるでしょうが、お仕事でのメールと言えば「営業メール」でございますね。実はワタクシ、ニューハーフ成り立ての頃、まだ携帯電話が有りませんでした(驚いてる?)。ですので、営業メールというよりは“営業電話”の時代でございました。この電話というの、ワタクシ、とっても苦手。ムチャクチャ緊張しちゃうのでございます。しかも、当時は(携帯ではない)据え置き電話ですので、かけるときのTPOにとっても気を遣うのでございます。そんな昔の人間ですので、今でも、お仕事上のメール以外ではあまりメールのやり取りはやっておりません。そこで、名古屋薫的ノウハウ! もしメールが苦手ならば、いっそメールのやり取りはしない! あえて苦手なもので無理をしてボロを出してしまうよりもいいのでございます。あ、メール得意な人は、ドンドンやって下さいませね。
メール以外にも、ホームページ(サイト)、ブログ、ツイッターと、インターネットは進化しております。以上のような主役と読者がはっきりしているものも有れば、掲示板のように主役不在のものもございます。ブログをやっておりますと、ネタ探しに苦労したりいたしますよねぇ。そのネタに読者や主役本人がコメントをつけるという形で、コミュニケーションが進んでいくのがブログでございます。さぁ、このネタやコメントにも、ちょっとした注意がございますよ。それはね、「どこまで自分を“等身大”で表現するか?」ということでございますね。全くありのままの自分の出来事を載せるのならば、それは等身大の表現。あるいは、ちょっと背伸びをしたり脚色をした表現をする場合もございましょう。ご自分のブログが趣味なのか営業なのか、その目的の違いで書き込む内容も変わってきたりいたします。でも、「見栄」は逆効果の場合が多いですよ。脚色や虚構は、あくまでも「ウケ狙い」がよろしいかと存じます。
以上説明したようなものは、インターネットの便利な面でございます。この逆に、インターネットには暗黒面もございます。匿名掲示板に書かれる誹謗・中傷の類でございます。こういったものに悩んでいる方も少なくないはず。そこで、そんな迷える子羊に、ワタクシなりのアドバイスをいたしましょう。まず、何を書かれてもガン無視すること、♪これが、いちばん大事~。経験的に、辛辣な書き込みというのは、十中八九、同業者か関係者の書き込みでございます。一般のお客様は、よほど不愉快な思いをしたのでない限り、辛辣な書き込みというのはしないものでございます。また、妙に情報通の書き込みや暴露情報も、同業者や関係者の可能性大でございます。
え~と、ここまで読んで、同僚などを疑って疑心暗鬼になっちゃっているかも知れませんが、犯人捜しはまったくもって不毛でございます。被疑者不詳の形で名誉棄損で訴えたりすれば犯人捜しが不可能なわけではございません。でも、時間もお金もかかりますし、犯人捜しにそれほどのエネルギーを注ぐ価値は全くございません。それよりも、まず無視すること。そしてさらに、「見なければいい」のでございます。でも、見ちゃうんですよね。う~ん、その気持ち、分かりますよ。でも、でも、単純に、自分が見ないようにするだけで何もかもが解決するのでございます。これはもう、精神力の問題。禁酒とか禁煙とかと要領は同じでございます。試しに、ネットを見るのを一週間ぐらい我慢できちゃうと、意外とその後はどうでもよくなっちゃうものでございますよ。ひょっとすると禁酒や禁煙よりも簡単かも、なのでございます。
そして、これから書くことも、ちょっと重要でございます。心して読むように。掲示板などに誹謗・中傷を書かれた子がその影響を受けるかというと、全く皆無。お客様は皆、大人でございます。そして、冷静でございます。掲示板にいろいろ書かれたところで、それを真に受けるお客様は全くいらっしゃらないというのが、フロント業をやっていての感想でございます。お客様の良識や判断力を、もっともっと信頼してもよろしいでございますよ。一般のお客様は、そんな度重なる関係者の書き込みに、うんざりしているようでございます。ですから、安心して、華麗にスルーいたしましょう。そして、重ねて申しますが、「見なければいい」のでございます。
もっとも、自分の身に覚えのある書き込みを見つけてしまったら、それは真摯に受け止めるべきでもございます。そこで「バラしやがって」と思わずに、自分を変える良いチャンスをいただいたと思って受け止めた方が、ぜ~ったいに得なのでございます。前回のお話しで、メタ認知に関して説明いたしましたが、そんなネット上での“ご指摘”にメタ認知のヒントが隠されていたりするのでございます。ワタクシなども以前、「太ったよね」なんて書かれたことがございましたが、そんなときも「何書きやがる、コンチクショウ」と3秒ほど怒り狂った後、「そうだよね、実際、太ったし...」と反省したものでございます。まぁ、あまりズバリ書かれますと、ちょっとヘコミますけどね。もしワタクシに関して書かれる方がいらっしゃいましたら、出来るだけ柔らかい表現でお願いしますでございます。
さてさて、インターネットに関して、いろいろ書いてまいりました。インターネットが急速に普及してきたのはここ10年程でございまして、今では広告や営業にはインターネットは必要不可欠なものになっております。効果的に利用すれば強力な武器にもなりますが、逆に、大きな落とし穴がそこらじゅうに隠れている危険な場所でもございます。「疑ってかかること」、「見なければいい」、「お客様の良識を信じる」、これらの注意点をよく覚えておいて下さいませ。
パソコンでインターネットを利用している人ならば、ネット回線の向こうに世界中が繋がっているという認識が持てるはずでございます。しかし、最近は携帯電話でしかインターネットを利用したことがない人も多く、携帯の小さな画面からアクセスしておりますと、その回線の向こう側の広さに気がつかなかったりいたします。端末の大きさや、画面の広さにかかわらず、ネット回線の向こうには、必ず世界中が繋がっているということを、常に念頭に置いて下さいませ。そして、ネットというのは、書き込みをしている人だけの少人数のコミュニティではなく、その他大勢の“傍観者”が必ず存在しているということも、忘れないようにして下さいませ。
どうでしょうか? ネット関係で困っている人がもしいらっしゃいましたら、何らかの助けになったでしょうか。最近のネット問題を見ておりますと、インターネットの発達や普及があまりにも急速すぎて、それを利用する人間様の方がインターネットの利便性に振り回されている感もいたします。便利な道具ほど、力を抜いて利用した方がうまくいくものでございます。もし自分がネットに振り回されていると感じたのならば、ネットからちょっと遠ざかってみるのも一案かもしれませんよ。ではでは、今回はこの辺で、次回をお楽しみに、名古屋薫でございました。






